同校の教育形態を理解する最大の鍵は、豊橋市立豊橋高等学校が導入している総合学科単位制の柔軟なシステムにあります。一般的な全日制高校のように「1年間に定められたカリキュラムを一斉に履修し、全員が同時に進級する」学年制ではなく、卒業に必要な必修科目および選択科目を積み上げて合計74単位以上を修得すれば卒業が認められる仕組みです。
設置されているのは、日中の時間帯に授業を受ける「定時制昼間部」と、夕方から夜間にかけて学ぶ「夜間部」の2つです。昼間部では、朝から昼過ぎにかけて受講するパターンや、午後から夕方にかけて登校するパターンなど、個人の体調や生活設計に応じた履修計画を立てることができます。また、通常4年間かけてじっくり学ぶカリキュラムを基本としつつ、他部履修(昼間部生が夜間の講座を受講する、あるいはその逆)や通信制講座の併用により、全日制と同様に3年間で卒業するコースも明確に制度化されています。
公立(市立)校であるため、豊橋市立豊橋高校の学費は私立高校や広域通信制高校と比較して極めて低水準に抑えられています。国による「高等学校等就学支援金制度」の対象となる家庭では授業料が実質無償化されるほか、教科書代や諸会費も年間数万円程度で収まります。特に夜間部には温かい完全給食(夜間給食)が1食あたり低額で提供されており、経済的な自立を目指して働く生徒にとって極めて心強いセーフティネットとして機能しています。