選挙期間中、ソーシャルメディア上には著名人候補に対する賛否両論が渦巻きます。ヤフーニュースのコメント欄やX(旧Twitter)、掲示板などにおけるタレント議員の評判とネットの反応を追跡すると、そこには極めてシビアな有権者の本音が表れています。
批判派の意見として圧倒的多数を占めるのは、「国会はタレントの再就職先ではない」「国民の血税から高額な歳費が支払われる職責を軽視している」という厳しい声です。過去のテレビ特番や自著・手記の中で「政治のことはこれから勉強します」と無邪気に語った候補者が炎上した事例が示すように、学ぶ姿勢を免罪符にする態度は激しい反発を招きます。
一方で、有名人の立候補に対する賛否の議論において、肯定派が挙げる論拠にも注目すべき側面があります。長年福祉活動に関わってきた芸能人や、自身が障がい児を育てる親としての経験を持つ候補者に対しては、「霞が関の官僚や世襲議員には届かない当事者の痛みを国政に届けてほしい」という切実な期待が寄せられるケースも少なくありません。
公の場で見せた表情の翳りや、街頭演説で政策を必死に訴えかける肉声に接した現場の有権者からは、「最初は客寄せパンダかと思ったが、演説を聞いて福祉に対する本気度が伝わった」という声が上がることも事実です。ネット社会における世論は冷酷である反面、借り物の言葉ではない「本人の真摯な覚悟」を見極めようとする解像度の高さも併せ持っています。