もちろん、課題がすべて解決したわけではない。インバウンド需要の高まりに伴い、一部の惣菜や飲食メニューの価格が上昇し、「地元の普段使いには高すぎる」という市民の声も根強く存在する。ワンコインで買えた惣菜が、観光客向けにプレミアム化されて千円近くで販売されるケースも珍しくない。
この「物価の上昇」と「地元の生活感の減退」に対し、商店街側も危機感を抱いている。地元住民限定の割引チケットの発行や、日常使いの生鮮食品を扱う店舗の支援など、観光地としての収益性とコミュニティの基盤維持という難しい舵取りが今なお続けられている。