植物学の世界において、この独特な植物群は常に特別な位置を占めてきた。近世の分類学の父であるカール・フォン・リンネは、その優雅かつ堂々たる姿を称え、自らの著書の中で「植物界の皇子(Principes)」と呼んだほどだ。現存するヤシ科(Arecaceae)は、世界で約180属、2,600種以上もの多様な種を擁する巨大な植物群落を形成している。
太古の恐竜時代から生き残ってきた歴史を持ち、幹に形成される独自の維管束構造によって、台風などの強風に対しても極めて高い柔軟性と耐性を発揮する。熱帯や亜熱帯の厳しい自然環境に適応してきた進化の足跡は、現代のガーデニング愛好家にとっても驚異的な生命力の象徴として映る。