父である池田孝志といえば、日本の映像文化を支えてきた巨匠であり、長年にわたり東映アニメーションなどの名門スタジオで数々の名作演出を手掛けてきた人物だ。また、日本映画監督協会に名を連ねるなど、その指導力と作品への情熱は日本の映像史に確固たる足跡を残している。
そうした圧倒的な実績を持つ父の存在は、息子にとって巨大な道標であると同時に、乗り越えるべき壁でもあった。幼少期からアニメーションや映画制作の現場が身近にあった環境は、感性を育むには絶好の舞台だったに違いない。しかし彼は父と同じ肩書を安易に振りかざすことなく、独自の表現手法を模索し続けた。