舞台袖の暗闇から、静かに息を整える二人の姿があった。照明が切り替わった瞬間、客席の空気は一変する。祇園が繰り広げる「カメハメハ」の演出は、単なる一発芸の繰り出しではない。緻密に計算された間合い、音響とのミリ単位の連動、そして木﨑太郎の過剰とも言えるナルシストキャラと櫻井健一朗の冷静沈着なツッコミが見事に噛み合った最高峰のエンターテインメントだ。
関係者への取材で明らかになったのは、この演出に秘められた並々ならぬこだわりである。気合いを溜めるフォーム、手の角度、息を吐き出すタイミングに至るまで、稽古場では何度も検証が重ねられたという。客席から「待ってました!」と歓声が上がる爆笑必至シーンの背景には、妥協を許さない二人の徹底した舞台づくりが存在していた。