細木数子の周りには、常に大物政治家や実業家、さらには裏社会のキーマンたちの名前が囁かれていた。銀座のクラブ経営者として名を馳せた時代、彼女のサロンには日本のトップたちが夜な夜な集った。
噂に登った男たちは数知れない。大物芸能プロダクション社長との浮名や、政界のフィクサーとの極秘交際。世間は彼女を「男を狂わせる魔性の女」と呼んだが、本質は真逆だった。彼女が男たちをコントロールし、彼らの権力と資金を利用して己の帝国を築き上げたのだ。男に翻弄されるのではなく、男たちを従える。その凄まじい立ち振る舞いこそが、後年の占術家としての圧倒的オーラの源泉となっていた。