下処理を終えたアラからは、かつお節や昆布の出汁を凌駕する濃厚なスープが抽出できます。汁物に仕立てる際は、魚の種類に合わせて「味噌仕立てのあら汁」と「塩ベースの潮汁(うしおじる)」を使い分けるのが鉄則です。
1. コク深い「絶品あら汁」のレシピ
ブリ、鮭、カンパチなどの脂が乗った魚のアラには、根菜をたっぷり合わせた味噌汁が最適です。
鍋に水、酒、昆布、大根や人参、下処理済みのアラを入れて火にかけます。沸騰直前に昆布を取り出し、弱火でアクを丁寧にすくいながら15分ほどコトコト煮出すのがポイントです。野菜が柔らかくなったら味噌を溶き入れ、仕上げに長ネギの小口切りやおろし生姜を添えます。骨から溶け出したコラーゲンと脂が味噌と乳化し、濃厚で力強い味わいに仕上がります。
2. 透き通る旨味「鯛の潮汁」の作り方
鯛やスズキ、タラなどの白身魚のアラは、素材のクリアな旨味を引き出す潮汁がベストです。
鍋に水、酒、昆布、下処理した鯛のアラを入れ、弱火でじっくり加熱します。決してグラグラと煮立たせず、静かにフツフツとした状態を保ちながらアクを取り除きます。10分ほど煮出して出汁が出たら、昆布を取り出し、味付けは塩と少量の薄口醤油のみで整えます。お椀に注ぎ、三つ葉や木の芽、柚子の皮を添えれば、澄んだ黄金色に輝く料亭の味が完成します。