アレルギー持ちの家庭にとって、希望の筆頭格として名前が挙がるのがサイベリアン (Siberian Cat)だ。ロシア原産のこの大型猫は、豊かなトリプルコートを誇りながら、遺伝子変異によって唾液中のFel d 1産生レベルが先天的に低い個体が多数確認されている。見た目のモフモフ感とは裏腹に、アレルギー発症率が顕著に低いというパラドックスを持つ。
さらに注目すべきはバリニーズ (Balinese Cat)である。シャム猫の長毛種変異として知られるバリニーズもまた、Fel d 1の分泌量が他の猫種に比べて明らかに少ない傾向を示す。シルクのように滑らかなシングルコートはアンダーコートを持たないため、抜け毛が室内に散乱しにくいという物理的な利点も兼ね備えている。
もちろん個体差は無視できない。サイベリアンであっても高レベルのFel d 1を持つ個体は存在する。そのため、事前の毛束テストやアレルゲン測定を導入するブリーダーから迎え入れるのが賢明な防衛策だ。