合唱曲『群青』の歌詞に秘めた涙の背景と心を揺さぶる歌い方の極意

合唱曲『群青』の歌詞に秘めた涙の背景と心を揺さぶる歌い方の極意

合唱曲『群青』の歌詞に秘めた涙の背景と心を揺さぶる歌い方の極意にまつわる役立つ知識を詳しく紐解きます。

この合唱曲の原点は、福島県にある南相馬市立小高中学校の音楽室にある。2011年3月、東日本大震災と原発事故によって住み慣れた街を追われ、生徒たちは全国各地へと散り散りになった。仲間と離れ離れになった教室で、音楽教諭の小田美樹氏が綴られた生徒たちの日記や作文、他愛のないつぶやきを拾い集め、ひとつの言葉へと編み上げたのが始まりだ。

遠く離れた友を想い、見えない明日へ手を伸ばす子どもたちの生々しい心情。その純粋な叫びを受け取った作曲家の信長貴富氏が、見事な混声三部合唱へと昇華させた。教育芸術社などの音楽出版を通じて楽譜が世に出ると、その圧倒的な真実味と祈りにも似た旋律は瞬く間に全国の教壇へ広がり、教育現場の枠を越えた共感を巻き起こしていった。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。