グローバル企業や多国籍チームで働く日本人ビジネスパーソンへのヒアリングや現場観察において、最も多く見られる課題が「決断の先送りを英語でどう伝えるか」という問題です。日本の職場では「一旦持ち帰って検討する」という曖昧な表現が好まれますが、これを直訳して濁すと、英語圏のチームメンバーからは「リーダーシップや責任感の欠如」と解釈されるリスクがあります。
英語圏のビジネス環境では、結論がその場で出せない場合でも、「なぜ今決められないのか」「いつまでに結論を出すのか」を明確に言語化する姿勢が評価されます。決断の保留は恥ずべきことではなく、プロセスの明示こそが重要視されるのです。
【プロの結論】異文化コミュニケーションと心理的アサーションの要点
心理学におけるアサーティブ・コミュニケーション(誠実・率直に対等な立場で自己表現を行う技術)の観点からも、自身の迷いや保留を伝える際は「感情的な優柔不断さ」を排し、「客観的な理由」を提示する訓練が有効です。
「決められない自分」を過度に責めるのではなく、「I need more data to decide(判断のために追加データが必要です)」「I will give you an answer by 3 PM(本日15時までに回答します)」のように、期限と理由をセットで提示することで、優柔不断というネガティブな印象を「計画的な意思決定プロセス」へと変換できます。