「顔色不良」の読み方は?医療カルテの正解と見逃せない危険サイン

「顔色不良」の読み方は?医療カルテの正解と見逃せない危険サイン

「顔色不良」の読み方は?医療カルテの正解と見逃せない危険サインについて重要なポイントを解説いたします。専門家の見解をご確認ください。

顔色不良の主な原因を医学的に整理すると、単なる一時的な血行不良から、生命を脅かす急性疾患まで多岐にわたります。日々の生活で特に注意すべき主要な因子は以下の3点です。

1. 貧血による顔色不良と循環血液量減少

体内の赤血球数やヘモグロビン濃度が低下する貧血による顔色不良は、女性や高齢者に極めて多く見られます。鉄欠乏性貧血をはじめ、消化管出血(胃潰瘍や大腸がんなど)による慢性的な潜血、あるいは外傷や大動脈瘤破裂に伴う急性出血が原因となります。まぶたの裏(眼瞼結膜)をめくったときに赤みがなく白っぽくなっている場合、重度貧血の有力な身体所見です。

2. ショック症状と顔色不良の合併

生命維持に必要な血圧や主要臓器への血流が維持できなくなる「ショック状態」において、皮膚色の変化は最も早く現れるサインです。医学的に知られる「ショックの5徴候」(蒼白、虚脱、冷汗、脈拍微弱、呼吸不全)の筆頭に蒼白(顔色不良)が挙げられています。アナフィラキシー、心筋梗塞、敗血症などによるショック症状と顔色不良が併発している場合、躊躇なく心肺蘇生や高度医療の介入を要します。

3. 見逃してはならない乳幼児の顔色不良

小児医療の現場において、乳幼児の顔色不良は成人のそれ以上に深刻な警告サインです。小児の救急トリアージで世界標準として用いられる「小児初期評価法(PAT: Pediatric Assessment Triangle)」では、以下の3面から重症度を即座に判定します。

  • 外観(Appearance):視線が合わない、泣き声が弱い、ぐったりしている。
  • 呼吸(Work of breathing):肩で息をしている、陥没呼吸、小鼻がピクピク動く。
  • 皮膚循環(Circulation to skin):顔色が蒼白・土色、まだら模様(網状皮斑)が出現している。

乳幼児は代償機能が未熟なため、顔色が悪いと感じられた直後に急激なショックへ移行する危険性を常に孕んでいます。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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