京都の地には、馬と特に深い縁を結んできた屈指の古刹や神社が点在する。なかでも京都伏見に鎮座する藤森神社は、「菖蒲(しょうぶ)の節句」発祥の地として知られ、「勝負(しょうぶ)」の語音に通じることから、勝運の神社として不動の地位を築いてきた。毎年5月に行われる駆馬神事(かけうましんじ)では、走る馬の上でアクロバティックな技が披露され、参拝者を魅了する。
一方、京都最古の神社の一つである上賀茂神社もまた、馬との縁が極めて深い。毎年5月に行われる「競馬会神事(くらべうましんじ)」は、天下泰平と五穀豊穣を祈る伝統行事であり、重要無形民俗文化財にも指定されている。本物の生きた神馬が奉仕する姿を間近で見られる数少ない場所でもあり、歴史の重みがダイレクトに伝わってくる。