近年、質の高い本格サスペンスへの需要は世界的に高まっている。その中で『オールド リバー』が際立つ理由は、邦画特有の情緒的アプローチと、洋画的なロジカルなストーリーテリングの見事な融合にある。
監督は徹底して「説明的なセリフ」を削ぎ落とした。登場人物の表情の揺れ、泥にまみれた靴底、降り続く雨の音だけで感情の起伏を表現する。日本映画が長年培ってきた静謐な美学が、過剰な説明に頼らない緊張感を生み出しているのだ。海外の映画批評家からも「北欧サスペンスを彷彿とさせるダークで叙情的な世界観」と称賛されており、日本のエンターテインメント作品が国際舞台で新たな評価を獲得する決定打になると期待されている。