スマートフォンのグルメアプリや食べログの星の数だけを頼りに歩くと、長蛇の列に巻き込まれ、赤羽本来の醍醐味を見失うことがある。現在この激戦区で本当に舌の肥えた呑兵衛たちが目指すのは、メインストリートから一本外れた路地裏に佇む隠れた居酒屋だ。
一番街の喧騒を抜け、細い路地が入り組む「OK横丁」や昭和レトロな風情を残す「シルクロード」に足を踏み入れると、観光地化とは無縁の静かな熱気に出会える。昼から炭火でじっくり焼き上げるもつ焼きの名店や、出汁の染みたおでんを地酒の出汁割りで流し込ませる老舗立ち寄り処、さらには昼間から本格的な中華小皿と強炭酸ハイボールを低価格で供する町中華まで、選択肢は無限だ。看板の派手さに惑わされず、地元客の自転車が店前に無造作に並んでいる店を選ぶことこそ、赤羽で絶対に外さない秘訣である。