グループの経営舵取りを担うソニーグループ株式会社の代表執行役社長兼CEOである十時裕樹氏は、厳しい外部環境に対する危機感を度々口にしてきた。円安傾向の固定化と主要国における人件費・物流費の高騰は、製造コストを直接的に直撃する。従来の製造プロセス効率化だけでは吸収しきれないコスト増分を、最終価格へ転嫁せざるを得ない局面が訪れたのだ。
財務基盤の健全性を維持し、次世代技術開発や独占コンテンツ投資を継続するためには、価格改定が不可欠な選択肢であったとソニー側は説明する。企業の持続的成長とユーザー体験の質の担保という二律背反の課題に対する、現実的な解がここにある。