なぜこの場所が特別なオーラを放ち続けるのか。その歴史を紐解くと、かつて首都高を舞台に繰り広げられたストリートレースの記憶に突き当たる。
1990年代初頭、「ドリキン」こと元レーシングドライバーの土屋圭市がビデオマガジンなどで見せた圧倒的なマシンコントロールは、ストリートの若者たちを熱狂させた。さらに、チューニングショップ「トップシークレット」の代表である「スモーキー永田」こと永田和彦のように、自ら手がけた怪物マシンで最高速アタックに挑み続けた伝説のチューナーたちの存在が、この場所に神話的なストーリーを与えた。
彼らが切り拓いたチューニングの技術と魂は、アンダーグラウンドの枠を飛び越え、世界中のエンスージアストにとっての規範となった。現在の大黒に集う人々は、かつて夜のハイウェイで生まれた熱いレジェンドの残光を、今もこのアスファルトの上に求めている。