二人の関係が始まったきっかけは、1982年公開の映画『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』(シリーズ第30作)での共演でした。当時、沢田研二さんはトップアイドルから大人のロックシンガーへと脱皮を遂げ、田中裕子さんはNHK連続テレビ小説『おしん』のヒロインとして国民的女優への階段を駆け上がっていた時期にあたります。
劇中で不器用な青年・螢子(田中裕子さん)と良介(沢田研二さん)の恋愛模様を演じた二人は、現場での対話を通じて急速に距離を縮めていきました。当時、沢田研二さんはザ・ピーナッツの伊藤エミさんと婚姻関係にあり、子供も誕生していたことから、二人の関係は世間から激しいバッシングを浴びることになります。
しかし、単なる一過性の情熱にとどまらず、二人は約7年間にわたる沈黙と誠意の清算期間を経ることになります。1987年に伊藤エミさんとの正式な離婚が成立し、1989年11月、出雲大社にて挙式を執り行いました。華美な披露宴を避け、静かに愛を誓った姿は当時の芸能界でも大きな話題を呼びました。