当時、センターとして異次元のプレッシャーと闘っていた前田敦子と、キャプテンとして何十人ものメンバーをまとめ上げていた高橋みなみの絆は、単なる仕事仲間の域を遥かに超えていた。互いに弱音を吐けない立場だからこそ、高橋が倒れた際に見せた周囲の取り乱し方は尋常ではなかった。
ヒットチャートの首位を独占し、J-POPの歴史を塗り替え続けていたグループの屋台骨は、まだ10代から20代前半の少女たちの精神力だけに依存していたと言っても過言ではない。完璧な笑顔を求められる表舞台と、点滴や酸素吸入が日常茶飯事となっていた裏舞台。そのコントラストがあまりにも激しかったからこそ、仲間を庇う感情的な叫びが自然と漏れ出たのは必然だった。