この潮流は映像配信の枠組みを軽々と飛び越えている。サブスクリプション・コマースの世界では、日用品の定期配送、音楽ストリーミング、クラウドストレージ、配送料無料特典をひとまとめにした包括的な「ライフスタイル・バンドル」が主流になりつつある。
巨大テック企業やEC大手が自前の経済圏に消費者を囲い込む手法は、今や地方都市のインフラや流通チェーンにまで波及した。生活必需品の購入体験とデジタルエンターテインメントがシームレスに結びつくことで、消費者は「個々のサービスにいくら払っているか」の感覚を失い、生活基盤そのものをひとつのパッケージとして維持するようになる。利便性と引き換えに、僕たちの選択肢はより強固な堀の中に囲い込まれ始めている。