なぜここまで劇的な変化が生まれたのか。その最大のトリガーは、2016年8月に発表された資生堂とのスポンサー契約にあります。
雪上競技であるスキージャンプは、冬山特有の強烈な紫外線と照り返しに常に晒される過酷な環境です。資生堂は同社の日焼け止めブランド「アネッサ」などを通じて紫外線対策をサポートすると同時に、専属のビューティートップスペシャリストによる「ビューティーアップ講習」を定期的に実施しました。
高梨選手自身、2016年10月のイベントで「20歳になって身だしなみとしてメイクを先輩方から教わるようになり、自分でも興味が湧いてきた」と率直に語っています。トップアスリートならではの驚異的な集中力と研究熱心さはメイクの世界でも存続し、ベースメイクの質感づくりから眉の骨格補正、アイシャドウのぼかし技術に至るまで、短期間でプロ顔負けのスキルを習得していきました。
単なるおしゃれを超えて、メディア露出の多いトッププロとして「見られる自分」をセルフプロデュースする意識が芽生えたことが、劇的なイメージチェンジの根底にある確かな理由です。