再開発計画の中で最も高い関心を集めたトピックの一つが、旧横浜市庁舎と星野リゾートのコラボレーションです。旧行政棟に入居するのは、星野リゾートが手掛ける都市観光ホテルブランド「OMO7(おもせぶん)横浜 by 星野リゾート」です。
1959年に完成した旧行政棟は、日本近代建築の巨匠・村野藤吾の代表作として建築界でも極めて高い評価を受けてきました。端正なプロポーションのファサード、庇(ひさし)のリズミカルな陰影、重厚感のあるバルコニーなど、昭和モダニズムの精緻なディテールが随所に散りばめられています。
星野リゾートはこの歴史的空間を巧みに活かし、宿泊客だけでなく地域住民や観光客が気軽に利用できるパブリックスペース「OMOベース」を展開。街を深く楽しむためのガイドサービス「ご近所ガイド OMOレンジャー」などを通じて、関内・元町・中華街・馬車道といったディープな横浜の魅力を発信する拠点として機能させています。名建築の記憶を壊すことなく、現代の観光資源として蘇らせる手法は、歴史的建築活用の先進事例として各方面から熱い視線が注がれています。