「公式モデルではない」という事実が広く周知された現在でも、九份を訪れる日本人観光客の足が途絶えることはありません。SNS(XやInstagram)や大手旅行コミュニティに投稿された2025〜2026年の旅行者の生の声と、現地特有のリアルな体験価値を検証します。
ネット上の反応を見ると、「モデルではないと知って行ったけれど、階段に灯る赤提灯の前に立った瞬間、本当に千尋になった気分を味わえた」「阿妹茶樓のテラス席から見下ろす夕景は、映画以上に幻想的で息を呑んだ」といったポジティブな感動の声が大多数を占めています。真偽を超えて、旅先で得られる情緒的体験そのものが高く評価されている証拠です。
一方で、事前の情報収集不足によって生じる「ギャップ」に戸惑う声も少なくありません。
- 混雑の過酷さ:「夕方17時を過ぎると豎崎路(メインの階段)がラッシュ時の満員電車状態になり、前に進むことすらできない」「写真を撮るどころか立ち止まるのも困難だった」という報告が目立ちます。
- 天候のリスク:九份は年間降雨日数が約200日に達する山岳気候です。「霧で真っ白になり、眼下の海どころか提灯の灯りすら霞んで見えなかった」「傘をさすとすれ違いが危険なほど道が狭い」といった天候起因の落胆も見受けられます。
- 独特の匂い文化:基山街(飲食店が並ぶ老街)では、台湾名物の「臭豆腐」を煮込む強い香りが充満しています。「映画の雰囲気を期待していたら、強烈な匂いに圧倒されて酔ってしまった」という声もあり、異文化を受け入れる心構えが求められます。