野球ボールはなぜ飛ぶ?反発係数と縫い目に隠された「3つの真相

野球ボールはなぜ飛ぶ?反発係数と縫い目に隠された「3つの真相

野球ボールはなぜ飛ぶ?反発係数と縫い目に隠された「3つの真相の疑問点について、専門知識を取りまとめてご紹介します。

ボールと打具の関係性を語る上で、2024年春から導入された高校野球低反発バットの影響は、アマチュア野球界に決定的なパラダイムシフトをもたらしました。

日本高校野球連盟(高野連)が定めた新基準バットは、金属パイプの肉厚を従来の約3ミリから4ミリ以上へと厚くし、打球部の最大径を67mmから64mmへと縮小させた仕様です。従来の「トランポリン効果」によってボールを強く弾き飛ばしていた性能が削ぎ落とされ、打球初速は約5km/h、飛距離にして5メートル以上の低下が記録されています。甲子園大会における本塁打数は激減し、かつてのような「芯を外れても腕力だけでスタンドへ運ぶ」打撃は姿を消しました。

全国の強豪校指導者や選手取材の場からは、「真芯で捉えなければ打球が内野の頭を越えない」「バットの反発に頼れなくなったことで、ボールの中心やや下を捉えて綺麗なバックスピンをかける純粋な技術が必須になった」という声が相次いでいます。道具による底上げが失われた結果、ボール自体の反発特性や空気力学を深く理解し、身体の運動連鎖とスイング軌道を研ぎ澄ます「本質的な打撃力」が白日の下に晒される時代へと突入しています。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。