公園選びにおいて多くの人が陥りがちなのが、「設置されている遊具の数が多いほど子どもは喜ぶ」という短絡的な思い込みです。しかし、児童環境学および現地調査のデータは、必ずしもその図式が成立しないことを証明しています。
第1の盲点は、「遊具のターゲット年齢のミスマッチ」です。広大な敷地に数十種類のアスレチックが並んでいても、その大半が「対象年齢6〜12歳」に設定されている場合、2〜3歳の幼児を連れて行っても実際に遊べる設備はブランコ1基と砂場だけ、という事態が頻発します。逆に、幼児向けに配慮しすぎた低床遊具ばかりの公園では、小学校中学年の児童は15分で刺激に飽き、スマートフォンのゲームを欲しがるようになります。
第2の盲点は、「安全基準の改訂に伴う遊具の仕様変更」です。国土交通省が策定する「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」に基づき、近年多くの自治体で旧式のスリルある鋼製遊具が撤去され、安全マージンを極端に高めたユニット型遊具への更新が進んでいます。ネット上の古いブログ記事で「スリル満点の巨大迷路」と紹介されていても、現地を訪れると安全重視のコンパクトなすべり台に置き換わっていたという落差が各地で報告されています。
遊具の絶対数に惑わされず、子どもの現在の身体能力と公園の設計思想が合致しているかを見極めることが、失敗を回避するための絶対的な鉄則です。