登山口周辺の現場検証や、実際に石鎚山ロープウェイ駐車場を利用した登山者コミュニティの一次情報を分析すると、ガイドブックには書かれていないリアルな盲点と生々しい教訓が浮かび上がってきます。
愛媛県内在住のベテラン登山者は、秋の最盛期について次のように証言しています。
「紅葉の盛りの連休、朝6時半に下谷へ着いたがすでに京屋旅館前は完全に満車。誘導員に手前の細い坂道をかなり下った場所へ回された。荷物を背負って下谷駅まで15分以上も急なアスファルトを歩く羽目になり、登山の前から体力を削られた。しかもロープウェイの切符売り場も1時間待ち。下谷を甘く見てはいけない」
また、下山時のトラップを指摘する声も少なくありません。下山してくる登山者が集中する午後14時00分から16時00分にかけては、ロープウェイの下り便に長い搭乗待ちの行列が発生します。さらに駐車場から県道12号線へと退出する際、狭いすれ違い箇所で登ってくる観光客の対向車と鉢合わせになり、山道から抜け出すのに想定外の時間を要したという報告がSNS上でも相次いでいます。
現場目線で見えたもう一つの盲点は、天候急変による下山ラッシュとロープウェイ運行の見極めです。石鎚山周辺は午後にガスが湧きやすく、雷雲が急速に発達することがあります。強風や落雷の危険があるとロープウェイは安全装置が働き減速運行や一時見合わせとなる場合があり、その煽りを受けて山麓の駐車場や駅舎が大混雑するケースも過去に確認されています。駐車場に車を停めてスタートする段階から、下山完了時刻を午後早めに設定する逆算思考が何よりも大切です。