「なぜ中学2年生になると、男子と女子で体重の増え方や体型のシルエットがこれほど極端に分かれるのか」。読者が抱く最大の疑問に対する回答は、体内を巡る性ホルモンの分泌変化と生体防御反応にあります。
男子の場合、精巣から分泌される男性ホルモン(テストステロン)が急増します。テストステロンにはタンパク質同化作用があり、特別な筋力トレーニングを行っていなくても骨格が分厚くなり、骨密度が上昇し、赤血球や筋肉の組織重量が飛躍的にアップします。つまり、皮下脂肪がほとんどついていなくても「骨と筋肉の重量」だけで5kgから10kg単位の成長期体重増加理由が形成されるわけです。
一方、女子の体内では卵巣から女性ホルモン(エストロゲン)が活発に分泌され始めます。エストロゲンは将来の妊娠・出産に耐えうる母体を構築するため、骨盤を横へ広げると同時に、下腹部、臀部、太もも、胸部周囲に皮下脂肪を蓄えさせる司令を出します。これは本人の自制心や運動不足とは無関係に発動する生物学的な適応現象です。
多くの女子生徒が「ご飯の量は変わっていないのに、急にお尻や太ももが太くなった」とショックを受けますが、それは細胞レベルで大人への準備が整った証拠にほかなりません。外見上のシルエットの変化と、内臓や骨格の正常な成熟プロセスを混同することが、思春期の深刻な体型コンプレックスの引き金になっています。