アルトリコーダー運指表の完全攻略|ソプラノとの違いと高音サミング術

アルトリコーダー運指表の完全攻略|ソプラノとの違いと高音サミング術

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アルトリコーダーを手にした中学生や学び直しの大人を最初に襲うパニックが、「ソプラノの運指で吹いても正しいメロディにならない」という現象です。この原因は、アルトリコーダー ソプラノ 違い 理由の根幹である「基準音(管の基本設計)」の違いにあります。

小学校で演奏するソプラノリコーダーは、すべての指孔を塞いだ最低音が「ド(C5)」となる「C管」です。これに対してアルトリコーダーは、すべての指孔を塞ぐと完全4度低い「ファ(F4)」が鳴る「F管」として設計されています。つまり、同じ「指孔をすべて塞ぐフォーム」であっても、楽器から鳴り響く音そのものが根底から異なります。アルトリコーダー F管 運指を習得する際、ソプラノの「ド・レ・ミ」の指使いの記憶をそのまま流用しようとすると、実際の音高と脳内の階名認識が衝突し、深刻な演奏ストレスを引き起こす原因になります。

文部科学省の学習指導要領において、中学校の音楽表現教材としてあえてアルトリコーダーが指定されている背景には、思春期特有の変声期があります。中学生になり生徒の声域が1オクターブ近く低下するプロセスにおいて、ソプラノの甲高い高周波数(中心周波数500Hz〜2,000Hz)よりも、アルトリコーダーの落ち着いた中低音域(350Hz〜1,500Hz)のほうが、生徒自身の歌声や合唱パートの響きと無理なく調和するためです。さらに、ルネサンス・バロック期に確立された室内楽のポリフォニー(多旋律音楽)をアンサンブルで体感するうえで、アルトのピッチレンジは音楽教育上極めて理想的な役割を果たしています。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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