頭をぶつけた覚えがないにもかかわらず、頭皮の一部が腫れ上がり、指で押すと痛む場合、体は明確な危険信号を発しています。医療情報メディア『メディカルノート』や『Medical DOC』の医師監修データでも指摘されている通り、頭皮の痛みと腫れは「皮膚表面の細菌感染」「皮下組織の良性腫瘍」「末梢神経の異常興奮」「ウイルスによる神経障害」という4つの主要ルートから発生します。
代表的な原因疾患としてまず挙げられるのが、毛根を包む毛包に黄色ブドウ球菌などが感染する毛嚢炎(毛包炎)です。皮脂分泌が盛んな頭頂部や生え際に生じやすく、ニキビに酷似した赤い丘疹や膿疱を形成します。次に頻度の高い病態が粉瘤(アテローム)です。皮膚の内側に角質や皮脂が蓄積する袋状のしこりで、細菌感染を起こして「炎症性粉瘤」へと化膿すると、短期間で親指大近くまで赤く腫れ上がり、拍動性の激痛をもたらします。
さらに見逃してはならないのが、水痘・帯状疱疹ウイルスが神経節で再活性化する帯状疱疹です。頭皮の片側にピリピリとした神経痛が先行し、数日遅れて帯状の赤い発疹や水疱が出現します。これに伴い、後頭部や耳の後ろにある首や後頭部のリンパ節腫れを自覚するケースも珍しくありません。また、皮膚に何の変化もないのに髪をかき分けただけで電撃のような激痛が走る場合は、大後頭神経などが圧迫・刺激される後頭神経痛が強く疑われます。