Q1:傷口がない場合でも劇症型溶血性レンサ球菌に感染することはありますか?
A1:はい、十分にあり得ます。患者の約3割〜4割は目立った外傷が見当たりません。咽頭粘膜からの微小な侵入や、肉眼では確認できないレベルの微細な角質剥離、あるいは打撲などによる深部組織の血腫から菌が定着・増殖するケースが確認されています。傷がないからといって激痛や急速な腫れを軽視してはなりません。
Q2:子どもの溶連菌感染症が劇症型(人食いバクテリア)に突然変異することはありますか?
A2:溶連菌自体が体内で突然「人食いバクテリア」という別種に変身するわけではありません。子どもが罹患する溶連菌感染症の多くは咽頭炎にとどまり、免疫応答によって劇症化することは稀です。ただし、家庭内で子どもから菌をもらった大人が、疲労や皮膚の傷などを契機に深部感染を起こして劇症化(STSSを発症)する事例は報告されているため、大人の感染対策が肝要です。
Q3:手足の痛みが「普通の筋肉痛・打撲」か「劇症型の前兆」か見分ける決定的なポイントは?
A3:最大の鑑別点は「悪化のスピード」と「全身症状の併発」です。通常の筋肉痛は運動後徐々に現れ、患部を動かしたときに痛みますが、劇症型の痛みは何もしなくても安静時に焼け付くように激化します。さらに、短時間で38度以上の発熱、異常な寒気、ふらつきを伴い、痛む部位が急激に熱を持ちパンパンに腫れてくる場合は、一刻を争う劇症型の兆候です。