唇が腫れ上がった瞬間、慌てて患部を強く揉んだり、熱い風呂に入って血行を促そうとしたりするのは厳禁です。血管がさらに拡張し、浮腫の範囲が拡大する恐れがあります。まずは清潔なタオルで包んだ保冷剤で患部を優しく冷やし、血流の勢いを落ち着かせるのが蕁麻疹による唇の腫れの応急処置の基本です。
医療機関を受診する際、どの診療科の扉を叩くべきかについては、現れている症状の緊急度によって明確に分かれます。
1. 通常の診療時間内:唇やまぶたの腫れのみで呼吸や全身状態に乱れがない場合は、「皮膚科」または「アレルギー科」を受診するのが最も適切です。唇の腫れに対する蕁麻疹の薬として、第2世代抗ヒスタミン薬の内服や、炎症が強い場合には短期間の経口ステロイド薬が処方され、これが標準的な血管性浮腫の治療・口唇の治し方となります。
2. 直ちに救急外来・119番通報を検討すべき基準:以下の「アナフィラキシー初期症状」が1つでも認められる場合は、皮膚科クリニックを待つのではなく、直ちに救急要請を行う必要があります。
- 声がかすれる、嗄声(させい)が出る
- 唾液や水分を飲み込みにくい、喉に異物感がある
- ヒューヒュー、ゼーゼーという呼吸音(喘鳴)や息苦しさがある
- 激しい腹痛、吐き気、下痢を伴っている
- めまい、立ちくらみ、意識が遠のく感覚(血圧低下の兆候)
アナフィラキシーショックへの進展が疑われる現場では、アドレナリン筋肉注射(エピペン等)の投与が生死を左右します。救急要請時には「唇の急激な腫れとともに呼吸苦・喉の違和感がある」と救急隊員へ明確に伝えることが、適切な医療トリアージに繋がります。