リールの構造によって、ラインの巻き取り方向や扱い方は根本的に異なります。スピニングリールとベイトリールそれぞれの特性に合わせた正しいアプローチを身につけましょう。
スピニングリール糸巻き方:糸ヨレを最小限に抑える流儀
スピニングリールは、ローターが回転して固定されたスプールにラインを巻き付けていく構造上、巻き取り時にどうしても「糸ヨレ(ねじれ)」が発生しやすい弱点を持っています。
購入したラインのボビン(糸巻きスプール)からラインを引き出す際、「ボビンのラベル面を上にして床に置き、上方向へらせん状にラインを放出させながら巻き取る」のが基本です。このとき、リールのローターの回転方向と、ボビンから糸が解けていく方向が同じになるようにセットすることで、糸ヨレの蓄積を大幅に軽減できます。ベールを起こしてからスプールに糸を結び、結んだ後に必ずベールを戻して巻き取りを開始してください(ベールを起こし忘れて結んでしまうミスは、ベテランでもやりがちな罠です)。
ベイトリールライン巻き方:レベルワインド通しと平行巻きの鉄則
ベイトリールはスプール自体が回転してラインを直線的に巻き取るため、構造的な糸ヨレは発生しません。その代わり、左右の巻きムラやレベルワインドの通し忘れに注意が必要です。
新品のラインを巻く際は、ボビンの中心に棒やペンを通し、ボビン自体を回転させながらラインをまっすぐ引き出すようにセッティングします。最初に必ずラインの先端を「レベルワインド(糸を均等に振るガイド穴)」に通してからスプールに結んでください。スプールにブランキング穴(肉抜き穴)がある機種では、穴に糸を通して内側でユニノットを結ぶことで、一切の空回りを防ぐ強固な結束が可能です。
失敗を分ける「リール糸巻き適正量目安」の基準
スプールにどれくらいラインを巻くべきかというリール糸巻き適正量目安は、リールタイプによって明確に異なります。
- スピニングリール:スプール最外周の傾斜がついたエッジ(スプールリング)の手前、エッジから0.5mm〜1.5mm程度下が黄金比です。ラインをツライチまでパンパンに巻きすぎると、キャスト時にドバッと束になって放出される「バックラッシュ(ぴょこぴょこ)」が頻発します。逆に少なすぎると、スプールエッジにラインが強く擦れてキャスト時の抵抗となり、飛距離が20〜30%も激減します。
- ベイトリール:スプール外壁の縁から約1mm内側(8分目〜8.5分目)がベストです。ベイトリールでラインを限界まで巻くと、スプール自体の総重量が重くなり、キャスト初動での慣性モーメントが過大になって後半のブレーキが追いつかず、重篤なバックラッシュを招く原因となります。