命は助かったものの、田宮さんには左半身の麻痺や高次脳機能障害など、過酷な後遺症が残りました。自力で歩くこともままならず、一時は言葉を発することすら困難な状態に陥ります。
絶望に打ちひしがれそうになる田宮さんを前に、浅野さんは自らのスケジュールを大幅に調整。過密だった女優業をセーブし、病院への毎日の付き添いから食事介助、リハビリの補助まで、全身全霊で看病に捧げました。さらに、田宮さんが退院後少しでも暮らしやすいよう、自宅マンションを完全バリアフリー仕様へと大規模に改修したことも知られています。
「もう一度、五郎さんを舞台の上に立たせたい」――その一心で、浅野さんは常に笑顔を絶やさず励まし続けました。田宮さんもまた、浅野さんの献身的な愛に応えるように、過酷なリハビリに歯を食いしばって耐え、徐々に杖をついて歩行できるまでに回復を見せていたのです。