谷川親方を語る上で外せないのが、現役時代の四股名である「北勝力 英樹(ほくとりき・ひでき)」としての輝かしい実績です。最高位は東関脇。幕内通算53場所を務め、殊勲賞1回、敢闘賞4回、技能賞1回、さらに横綱からの金星を6個獲得した名力士でした。
中でも相撲史に残る名勝負として語り継がれているのが、2004年5月場所(夏場所)の優勝争いです。前頭筆頭の北勝力は破竹の勢いで白星を重ね、13勝2敗の好成績で千秋楽へ突入。当時全盛期を誇っていた横綱・朝青龍との優勝決定戦に持ち込みました。
決定戦では惜しくも敗れたものの、怪物を相手に一歩も引かず真っ向勝負を挑んだ北勝力の雄姿は、両国国技館を揺るがす大歓声を巻き起こしました。どんな強豪に対しても立ち合いから全力でぶつかる泥臭くも熱い取り口は、平成の大相撲を代表するハイライトの一つです。