アンディというキャラクターのリアリティと感動を語る上で欠かせないのが、日本語吹き替え版と英語版のボイスキャスト陣の奇跡的なキャスティングです。
日本語吹き替え版において、アンディ役は第1作では市村浩佑氏が担当し、第2作(当時10歳前後)および第3作(大学生時)を人気声優の小野賢章氏が務めました。驚くべきは、小野賢章氏自身が子役時代にアンディの少年時代を演じ、10年以上の時を経て公開された第3作で、アンディと同じく成人男性へと成長した本人が続投して大学生のアンディを演じたという点です。
声変わりや人生経験を経て深みを増した小野氏の声の芝居は、アンディの精神的な成熟と見事に重なり合いました。第3作公開時のインタビューでも、自身の成長過程とアンディの歩みがリンクしたことで、別れのシーンには極めて自然に感情が乗ったと語られています。なお、第4作の冒頭回想シーンにおける幼少期のアンディは、荒川滉太氏がフレッシュに演じました。
一方、原語の英語版キャストでも同様の奇跡が起きています。第1作で子役としてアンディの声を担当したジョン・モリス(John Morris)氏が、第3作の制作時にピクサーから熱烈なオファーを受け、20代半ばの青年として再びアンディ役に復帰しました。キャラクターの加齢と声優の実年齢の推移が完全に同期したキャスティングは、アニメーション史においても稀有な成功例と言えます。