合唱、吹奏楽、オーケストラなどの合奏現場において、八分の六拍子の指揮法はテンポ設定によって明確に2パターンへ分かれます。
通常のモデラート(中庸)からプレスト(急速)な楽曲では、「2拍子の基本図形」で指揮を振ります。1拍目で下へ振り下ろし、そのバウンドの中で心の中で3つ分を感じながら外側へ抜け、2拍目で内側から上へと戻します。このとき、腕全体で細かく3回刻むのではなく、大きな2つの打点を示しつつ、手首や指先の柔らかい動きで3連符の内包を示すのがプロの指揮技術です。
一方、アダージョやラルゴといった極めて遅いテンポ(付点四分音符=40以下など)の楽曲では、2拍で振ると奏者同士のタイミングが合わなくなるため、「6拍子の図形(下・左・左・右・右・上)」に振り分けます。楽曲のテンポやフレーズの緊張感に応じて、2拍振りと6拍振りを柔軟に切り替える判断が求められます。