父親・丸山雄平役を厳しくも温かく演じ切った綿引勝彦さんの存在も忘れてはならない。威厳がありながらも子供思いの父親像は、当時の世のお父さんたちの憧れでもあった。
当時の撮影秘話によれば、綿引勝彦さんと岡江久美子さんは、カメラが回っていない時間でも13人の子役たちと本当の家族のように接していたという。長期間にわたる撮影の中で、子役たちの実際の成長や悩みに寄り添い、現場全体が「ひとつの大きな家」として機能していた。子役たちがNGを出しても温かく受け止める空気感があったからこそ、あの嘘偽りのないリアルな家族のやり取りが生まれたのだ。この強い信頼関係こそが、画面越しにも伝わるリアリティの源泉である。