木嶋が拘置所から発信し続けてきたブログや手記、そして特定の支援者に宛てた手紙には、独特の文体と美意識が貫かれている。料理への異常なこだわり、自身の容姿への妙な誇り、そして相手を立てる徹底した言葉選び。これこそが、彼女の「洗脳術」とも言える人心掌握の核心だ。
彼女の文章は長大でありながら、相手の自尊心をくすぐる言葉で満たされている。「私を救えるのはあなたしかいない」という強烈な依存と、「私はあなたの特別な存在」という自負。直接触れ合うことができない状況が、かえって相手の妄想を掻き立てる。言葉だけで他者の精神をコントロールする巧みな技術は、事件発生当時から何一つ変わっていない。