本作がここまで爆発的な拡散を見せた背景には、現代のコンテンツ流通における構造的変化がある。従来の紙媒体を中心とした出版業界の枠組みを超え、縦スクロールの「ウェブトゥーン」として再構築されたことが決定打となった。文字主体の議論になりがちなテーマを、テンポの良いコマ割りと鮮烈な色彩で表現した手法は見事だ。
電子コミック大手の「ピッコマ」や「LINEマンガ」での配信が始まるやいなや、従来の政治層とは異なる若年層の間でもランキング上位を独占。縦スクロールならではのスピーディーな展開が、難解になりがちなテーマのハードルを極限まで下げた。出版業界にとっても、刺激的な社会派テーマをいかにデジタル世代へ届けるかというウェブトゥーン業界主導の成功事例となっている。