レチノール商品を語るうえで避けて通れないのが、成分の「種別」に関する構造だ。コスメのパッケージにはしばしば「レチノール配合」と一言で書かれているが、その実体は大きく分けて2つに分類される。
ひとつは、厚生労働省からシワを改善する有効成分として承認を受けた「純粋レチノール」だ。肌内部のヒアルロン酸産生を促し、水分量を増やすことで硬くなった皮膚を柔軟にし、シワを浅くしていくメカニズムを持つ。そして、この効果効能を明確に表示できるのが「医薬部外品」(薬用化粧品)の称号である。
対して、医薬部外品ではない通常の化粧品に配合されるレチノール誘導体(パルミチン酸レチノールなど)は、効果の現れ方が穏やかで安定性が高く、肌への刺激が少ない点が利点だ。シワ改善の医薬部外品という確かな根拠を求めるのか、毎日の毛穴・ターンオーバーケアとしてマイルドに使い続けたいのか。この違いを把握することが失敗を防ぐ第一歩となる。