私生活における勝新太郎は、スクリーンの破天荒さを地で行く人物だった。豪快な酒持ち、破格の金遣い、そして世間を騒がせたトラブル。そんな夫を時に呆れながらも、深い愛で見守り続けたのが妻であり女優の中村玉緒だ。
1962年の結婚以来、二人の絆は数々の試練を経るごとに強固になった。勝プロダクションが多額の借金を抱えた際も、中村玉緒はバラエティ番組などで親しみやすい人柄を発揮し、八面六臂の活躍で家計と事務所を支えた。「あの人は勝新太郎だから」と笑って包み込んだ彼女の存在なしに、豪快なスターの伝説は成り立たなかったと言える。