元海軍元帥センゴクが海軍本部の講義で明かした通り、ロックス海賊団を率いていたのは「世界の王」の野心を描いた危険人物、ロックス・D・ジーベックでした。彼らの最大の特徴は、一般的な海賊団に見られるような信頼や忠誠心で結ばれていたわけではない点にあります。
発祥の地となったのは、無法者たちが巣食う悪名高き海賊島ハチノスです。当時のロックスは、世界をひっくり返すほどの巨万の富や禁忌の情報を餌に、極めて実利的な誘引によって猛者たちを招聘しました。海軍関係者の記録によれば、船内では日常茶飯事で「仲間殺し」が勃発しており、強固な統制ではなく、圧倒的な実力者同士の緊張感に満ちた牽制関係によって辛うじて一つの船に同乗していたにすぎません。
その顔触れは、まさに後世の世界情勢を決定づけた主役たちそのものです。後の「白ひげ」エドワード・ニューゲート(当時36歳前後)、若き「ビッグ・マム」シャーロット・リンリン(当時30歳)、そして当時10代後半の見習い海賊として腕を磨いていたカイドウが名を連ねていました。さらに、のちにインペルダウンを脱獄する金獅子のシキ、バギーが財宝の在処を追い続けるキャプテン・ジョン、さらには女ヶ島アマゾン・リリーの先々代皇帝であるグロリオーサ(ニョン婆)、MADSの被験体でもあったミス・バッキンガム・ステューシーまでが同乗していました。