奥田氏とともに運動の議論を深め、冷静な言葉で運動の思想的バックボーンを語っていた諏訪原健氏も、静かだが確かな歩みを続けている。諏訪原氏は運動終了後、教育学や社会学の領域で探究を継続。教育や地域社会における個人のエンパワーメントをテーマに、実践的な研究や執筆活動に取り組んでいる。過激なパフォーマンスとは一線を画し、地道な論理と言葉で社会に向き合う姿勢は、元メンバーたちの間で共通する特徴でもある。
一方、スピーチで情熱的な言葉を放ち、若者の共感を集めた福田和香子氏もまた、独自の表現活動を続けてきた。海外留学を経て、女性の権利、ジェンダー問題、労働問題など、より身近で切実な人権課題に関心を広げ、ライティングや表現活動を通じて発信を継続。政治の表舞台でマイクを握るスタイルから、生活者の目線に寄り添った草の根の表現者へとアプローチを移している。