娘の暴走を止められず、むしろ犯行の補助や遺体の遺棄に関与したとして問われている父親の田村修被告。精神科医という専門職にありながら、なぜ悲劇を防ぐことができなかったのか。公判の場で繰り広げられる証言は、傍聴席に強い衝撃を与え続けている。
裁判経過を振り返ると、田村修被告側は「娘からの心理的支配と脅迫のもとに置かれていた」と主張を展開。家庭内における奇妙なパワーバランスが明かされるたび、法廷内にはため息が漏れた。精神科医としての知識を娘の犯罪を阻止するためではなく、かえって歪んだ家庭環境の防波堤として使ってしまった苦悩と破綻。彼の裁判手続きは単なる事件の審理を超え、家族病理の深淵を炙り出す場となっている。