『笑点』の歴史において、座布団運びを務めた人物は決して多くない。だからこそ、一人ひとりの存在感が視聴者の記憶に深く刻み込まれている。
番組開始当初、初代として舞台に立ったのは毒蝮三太夫(当時は本名の門野晴雄名義)だった。立川談志の強い意向で起用された彼は、単なる裏方にとどまらず、回答者の落語家たちと対等に渡り合う「毒舌アニキ」としてのポジションを確立する。その後、二代目の太郎・次郎(浪曲漫才)、三代目の桂米助(現在のヨネスケ)へとバトンが渡された。
さらに、番組のカラーを大きく決定づけたのが四代目の松崎真だ。「手をあげるな!」のフレーズと巨体を生かしたインパクト抜群のキャラクターで、昭和のお茶の間を大いに沸かせた。そして1984年、五代目として登場したのが山田隆夫である。彼は30年以上の長きにわたる最長記録を保持し、番組の「顔」としての地位を不動のものにした。