トレンドの発信地である奥渋谷(オクシブ)のセレクトショップに目を向けると、そこには性別の境界線を完全に溶かした新しいシルエットが並ぶ。肩線を大胆に落としたドロップショルダーでありながら、手首周りと首元だけは細密に仕立てられたオーバーサイズシャツだ。
着る人の体型によって表情を変えるこのシャツは、男性が着れば洗練されたリラックスウェアとなり、女性が羽織ればモードなドレスへと姿を変える。固定概念にとらわれない若手デザイナーたちは、「誰に着られるか」ではなく「どう空間と馴染むか」を意識して布地を切り出す。身幅を広く取りながらも背中のドレープが美しく流れる設計は、ストリートカルチャーとモードの美しい結婚を象徴している。