日本国内におけるインプラント治療は原則として自由診療であり、医院が独自に価格を設定します。日本口腔インプラント学会のガイドラインや大手歯科グループの料金改定動向を総合すると、インプラント1本の費用相場は総額30万〜50万円に収まるのが標準的です。
なぜ同じ「歯を1本補う治療」で20万円近い価格差が生じるのか。取材を進めると、その背景には「使用するインプラントメーカーの信頼性」「診査・診断設備の充実度」「上部構造(人工歯)の素材選定」という3大要素が直結していることが浮き彫りになりました。
世界的な臨床実績と長期生存率データを保有するスウェーデンのノーベルバイオケア社やスイスのストローマン社製を採用する場合、本体の仕入れ原価だけで数万円から10万円近くに達します。一方、新興国の後発メーカー品を使用すれば仕入れコストを3分の1以下に抑制できるため、これが最終的な提示価格の乖離へと反映されているのです。