口腔カンジダの写真と症例|白い斑点・舌苔・口内炎の見分け方

口腔カンジダの写真と症例|白い斑点・舌苔・口内炎の見分け方

口腔カンジダの写真と症例|白い斑点・舌苔・口内炎の見分け方に関する主要なデータを丁寧に解説いたします。

一口に口腔カンジダ症といっても、その病態はひとつではありません。日本環境感染学会や日本口腔外科学会の学術報告によると、主に「偽膜性(ぎまくせい)」「萎縮性(紅斑性)」「肥厚性(ひこうせい)」の3つの病型に分類されます。鏡で口内を確認する際は、色と形状の変化を観察することが初動の基本です。

臨床の症例写真で最も頻繁に記録されるのが「偽膜性カンジダ症」です。舌の表面や頬の粘膜、上あご(口蓋)などに、まるで削った粉チーズやヨーグルトのカスをまぶしたような乳白色の斑点や膜が付着します。この病型の決定的な特徴は、「舌の白い斑点が綿棒やガーゼでこすると比較的容易に剥がれる」という点にあります。剥がした後の粘膜は赤くただれており、毛細血管が露出してわずかに出血したり、特有の渋みやピリピリとした違和感を伴ったりします。

一方、写真を見ても白い膜が一切見当たらず、見落とされやすいのが「萎縮性カンジダ症(紅斑性カンジダ症)」です。舌の表面にある微細な突起(舌乳頭)が萎縮して平滑になり、舌全体や上あごの粘膜が真っ赤に変色します。白いカスが付着しない代わりに自覚症状が際立って強く、「熱いものや塩味の強い食品が焼けるようにしみる」「舌がピリピリと痛んで食事がまともに喉を通らない」といった強い灼熱感を訴える人が大半を占めます。

さらに長期間にわたって慢性的な刺激が加わり続けると、白い病変が硬く厚くなって粘膜組織と一体化する「肥厚性カンジダ症」へ移行する症例が存在します。この状態になるとガーゼで擦っても剥がれず、前がん病変とされる「白板症(はくばんしょう)」との鑑別が専門医でも極めて難しくなるため、細胞診や病理組織検査が必須となります。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。