インフルエンザの確定診断に広く用いられている「迅速抗原検査」において、最も判定精度が高まるのは発熱などの初期症状が現れてから12時間〜24時間が経過したタイミングです。これより早くても遅くても、診断や治療においてデメリットが生じる可能性があります。
検査と治療には明確な「有効ウィンドウ」が存在します。体内でウイルスが増殖して検査キットの検出限界を超えるまでに一定の時間を要する一方、ウイルスの増殖を食い止める抗インフルエンザ薬は発症から48時間以内に投与を開始しなければ十分な効果が期待できません。
例えば、夜間に38.5度の発熱があった場合、深夜救急に駆け込むよりも、保冷剤で首筋や脇の下を冷やしながら水分を補給して安静を保ち、翌朝の診療開始時刻(発熱から約8〜12時間後)に合わせて受診するのが最も理にかなった行動パターンとなります。ただし、水分摂取ができない場合や意識がもうろうとしているなど危険な兆候がある場合は、時間帯を問わず速やかな医療機関への相談が必要です。