連載初期の読者コミュニティでは、ヒソカに弄ばれて散ったカストロを「典型的なやられ役」「無駄な努力をした愚か者」とみなす風潮が主流でした。しかし、物語が進み『HUNTER×HUNTER』の世界における念能力の全貌が明かされるにつれ、ネット上の評価は180度転換しています。
検証すべき最大の盲点は、「カストロが達成した技術的難易度が異常なレベルに達していた」という事実です。
作中で登場する他の分身能力者(例えばグリードアイランド編のレイザーの念獣や、王位継承戦編の私設兵たち)は、大半が放出系や操作系の資質を持ち、かつ明確な制約や他者の補助を用いて能力を具現化しています。しかしカストロは、強化系という絶望的に不向きな資質でありながら、「衣装や汚れに至るまで完全に自分と同一の生身の人間」を独力で具現化し、さらに本物と同等の速度と威力で虎咬拳を放つよう操作していたのです。
この事実から導き出される結論は明白です。カストロは愚か者どころか、作中屈指の「規格外の天才」でした。もし彼が心源流のような正しい指導者のもとで己の強化系能力のみを愚直に磨いていれば、ウボォーギンやフィンクスに匹敵する最高峰の強化系マスターになっていた可能性は極めて高いと言えます。
ネットの議論でも「ヒソカの両腕をもぎ取った唯一の一般闘士」「相手がヒソカでなければ天空闘技場のフロアマスターに君臨していた」という声が多数を占めるようになっており、彼の悲劇は才能の欠如ではなく「才能の使い道を誤らせるほどの復讐心」にあったと再定義されています。